発達障害(未診断)への言葉潰しゲーム
週末が憂鬱だ。
自閉症スペクトラム疑いの夫は、
「別居先にこないで」
と、言えばちゃんと来ない。
言葉通りの事はよく守るところをみると、やはり後天的に起こる人格障害ではないのだろう。
私の主治医は強く言った。夫は、
「悪人ではない」
その時は理解するのが難しかったが今ならわかる、まったくその通りである。
「悪人ではないが、精神的に成熟していない人」
と、今は思っている。
別居先にこないで、とは言ったが結果的に育児は丸投げである。
そういったスタンスを取られる事自体、私自身の心がどんどん離れていく。
助け合えない夫婦に何の意味があるのだろうか。
受動的な夫の行動
自ら何かしようとはしない。
自らの考えで動くと、客観的な視点がないので、相手の望まない検討違いの事をしてしまい失言や失敗から大抵悪い結果になる
→相手が動くまで待てば、少なくとも自分の責任は発生しない
→だから行動しないで相手の言った通りにする
と、推測される。
繰り返しになってしまうが、結果的には育児にほぼ参加していないので
不快感は残るばかりだ。
子どもに会う権利はある、と言って週末に別居先に訪れる。
接触時間が少ないので、子どもはなかなか心を開かない。
公園で3人で遊び、慣れてきたところで子どもだけを車の助手席に乗せた。
その時だった、猫が近くを横切った。
夫は猫が大嫌いなのである。
言葉の衝動を我慢できない夫
運転席にいながら夫が言った言葉は、
「コロセ!コロセ!」
子どもが助手席にいるのに、である。
こういった事をいうのは初めてではない。
同じように運転していて、猫が前方を横切ればアクセルを強く踏み、
「どうしても引けないんだよな~」
「また引くのに失敗した」
猫をテレビで見かければ、
「高いところから落として実験してみたい」
以前の私は驚いて、やめてよ!と怒るか、なぜそんな事いうの?!と呆れていた。
夫は猫が嫌いだから、とばかり言っていた。
不愉快ではあったが、子どもが生まれるまではそこまで気にしなかった。
私は大人で判断力もある。バカじゃないの?で済んでいた。
子どもが産まれて分かったこと。
子どもは何でも模倣するし、判断力もまだない年齢だ。
良くも悪くも真っ白。
そういえば聞いた事がある。
赤ちゃんがオオカミに育てられると、四つん這いで歩き、
言葉も喋れず、生肉を食らうオオカミになるという。
子どもは大人の模倣をして、人間に育っていくのだ。
猫に残酷な事を実行はしないまでも、ひたすら繰り返し言い続ける。
それらを子どもが【正しい事】と学習してしまったら…?
私はその事に気が付き、背筋に冷たいものを感じたのだ。
早期療育の必要性
怒った感情をぶつけると夫は脳がフリーズして聞いていない、という特性を聞いて
昨日は時間を置いてから、LINEで聞いてみた。
私 “あなたに子どもを預けようと思っても、心配で預けられない。
子どもの前で「コロセコロセ」等いう事、どんな影響があるかわかってますか?”
夫 “気を付ける”
私 “その言葉を封印しても、違う残酷な言葉言ってるよ
言葉潰しゲームみたい、キリがない”
夫 “溜めておくのが良くないと思っててだから、口にだす
口にだすと実際にはやらないもの”
私 “客観的な視点がない、実際には口に出すだけで社会的に忌み嫌われる”
夫 “会社では言わない”
…てことは、これらの言葉が決して良い事ではないというのは分かっているんだ。
でも、言わずにはいられない、家族の前では制御ができない。
それが子どもの前であったとしても。
私 “どうしてあなたの親は指摘しなかったの?”
夫 “指摘された事あるよ でも無視してた”
無視してた、というのは「フリーズ」だろうか「こだわり」だろうか。
…私が母親だったら、例え家族の前でも言っていいことと悪い事、
現実にできるようになるまで理由を話し、言い続けるだろう。
周囲を困惑させ嫌われ、結果的に困るのは本人なのだ。
発達障害は早期、子ども時代の療育に効果があるという。
おそらくこういう事なんだと思う。
言葉狩りのゲームなんてしたくない
しかし、夫は大人である。
私のエネルギーは子どもに注いでいる、手助けがほぼないので満身創痍だ。
体調が悪くてごまかしごまかし、やっとこさ生活している。
そのうえ、夫の【言葉潰し】をしていかないといけないのだろうか?
まるでゲームみたい、とてもじゃないけどやっていけない。
そして、言動だけじゃない、夫の行動を制さず放っておいたらどれだけトラブルが
起こったか。肝心な時には行動が止まってしまうし…。
子育てをもう一人しているみたいじゃないか、冗談じゃない、私は手助けが
欲しいのだ。
子どもが大きくなれば、自分の感情をちゃんと感じ取れる年齢になれば
父親の言葉や行動の違和感に気がつき、自らをかえりみられるようになると
信じている。
それまでは、夫と距離を取り続けるしかないだろう。
夫と接するのは、身体的に疲弊するし精神的に本当に厳しい。
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