地震に対する夫の反応
私が住んでいる建物は耐震工事がしてあるが、なにせそれが目に見えているわけでは
ないので、どこまで信用していいやらわからない。
なんといっても子ども。
子どもをどうやって守ろう?!
途端に不安になった。
建物が崩れて子どもの上や私に落ちたり、私が動けなくなかったりしたとき、
誰か他に助けは…夫は…
いやいや落ち着いて、発達障害夫(未診断)はどうせあてにならない。
3.11の時、会社から自宅に戻るのに、苦心しながら様々な手段で家に帰った
サラリーマンは多かったと思う。
例にもれず帰宅難民となった夫は、会社から帰ってくる事なく、そのまま会社に泊まった。
その時は賢明な判断だったと思ったが、大多数の人がとった行動の意味が、
今ならわかる。
家族と連絡が取れなくて心配で徒歩で帰った、家族の不安を和らげようと会いたくて必死で帰った。
安否がわからなければ、帰宅難民自身も不安であろう。
行動としては混乱を招き正しくはないかもしれないけれど、再会できて家族はやっぱり
嬉しいと思う。
それは理論ではなく、感情が行動させたのだ。
私は地震が起こって、少し経ってからヤフー経由で夫に連絡を取った。
公衆電話に走り、実家や兄弟に連絡をした。
親も兄弟も皆無事だった。
夫からの返信は、
「女性は余震がくるたび、ぎゃあぎゃあうるさくて困る。何がそんなに怖いの?
俺は落ち着いて行動した、地震を楽しんですらいる。」
その時は発達障害について知らなかったので「変な人」としか思わなかった。
違和感だけは残っていた。
怖いものは怖というのはわかるし、妻である私に対する心配の言葉は、ほぼ無かったのだ…。
≪発達障害特性≫
感情がわからないので、理論で物事を考える。
地震の時、俺はすごい、優れている、とばかり言っていた。
夫の特性は医学的には自閉症スペクトラムと呼ばれるものだと推測される。
特性だから仕方ないのだろうが、緊迫した事態でこのような態度や発言は
他人からみたら不快に感じられてしまう。
子どもの事だって、まず「自分自分」なのに何が期待できるだろう。
何もない。
そして、大きな事柄に関しての反応…これって小学生男子だ!!と…。
地震の訓練で、ふざける男子絶対いたものな~そして、めっちゃくちゃ先生に
怒られる。
今思えば、一番混乱していたのは夫で、どうしていいかわからないから
ふざけたのだろうか??あり得る。
夫の特性を考えれば考えるほど混乱する。
人間それぞれ考え方や行動は違いがあるのは分かっているつもりでいたが、
夫は斜め上をいってしまう。
夫からみたら私もまた、発達障害なのかもしれない。
でも。。
私は自分よりも子どもを守りたいと考えるし、恐怖を和らげてあげたいと思う。
私が正しいとか夫が悪いと言いたいのではなく、そういった私の子どもに対する
態度が、やがては子どもの心を育てることになるのではあるまいか。
そうやって感情を受け取って響きあって、やがて社会に出た時、助けたり助けられたり
人との関係を築けるようになるのではないだろうか?
何を書いても夫を下げる話になってしまう。
決してそうではないと思っているのに。
何年も一緒にいたのに、やはり彼がわからない。